「経営者VS社員」にならないための社内で意思疎通できる仕組みづくりのポイント

よくある「経営者VS社員」

「また、社長が何か言いだしたよ…」
何処かのセミナーで影響受けて来たのか…
税理士・社労士・弁護士の先生に言われたのか?

そんな事より… 人が足らない
そんな事より… 休みが欲しい
そんな事より… 給料上げて
そんな事より… そんな事より…

よくある「経営者VS一般社員」 の が読み取れますね。

このような対立関係にならないように、取り計らうのが
経営幹部の役職の方々で、時代劇風に言うと
差し詰め、上様(将軍)に使える「老中」と言ったところでしょうか。
では、その経営幹部の方々は社長が考えている事をすべて理解しているか?
と言えば、なかなかそうも行きません。
なんせ、社長と言う人は多くの人に会いますから、皆さんよりも多くの情報源を持ち、その情報量は一般社員の10倍以上になるでしょう。

会っている人も違います。
見るテレビも違います。
読む本も違います。
頭の中で考えている事も違います。

同じ24時間過ごす中で、経営者は考えるために触れる情報が違うのです。
一般社員とは、違った情報から吟味し「次なる一手」を常に考える。
攻めを考えながら、守りやリスクヘッジも考える。
一部の現場で起きている事に一喜一憂していては、会社と言う「大きな船」の舵取りは出来ません。

しかし、足下で起きている「事実」は知っておかなければ、良かれと思って考えていたことが、現場での「足かせ」になってしまう事もあります。

事実を伝える

経営者は、良かれと思って「人に会い」「情報を収集し」「悩み」「決断する」
のですが、この一連の流れを殆ど「一人」でやってしまうのです。
それは、みんなの仕事の邪魔をしたくないから…だったり。
スピード重視だったり、既成事実を作り上げるため…だったり。

それら根本的には、会社が良くなることを考えてのことなのです。
しかし、現場の事実を知らずに進めてしまうことで、現場が疲弊してしまったり、労働環境が追い付いて行かなかったり、資金繰りが窮地になったりと、経営者が想定していた事とは違う流れになってしまう事もあります。

それを、事前に見こして経営者に事実を「進言」するのが、経営幹部の仕事。
単なるイエスマンではだめで、会社を切り盛りする人でなければいけません。

となると…

現場で働く一般社員からの情報収集もさることながら、経営者からの情報収集も非常に大切になってくるのではないでしょうか?

その立場の人にしかできない仕事…
社長は何考えてるかワカラナイ…とぼやく前に、

一言、聞いて見て下さい。「今後の展開を」
一言、伝えて見て下さい。「現場の事実を」

そのコミュニケーションがあるだけで、どれだけ職場の環境が良くなることか。

必要なのは、あなたの「覚悟」だけです。

誰もが優れた人材になるための能力を引き出す方法

非常に優れた人材がたくさん居れば、会社は儲かるか?

非常に優れた社員がたくさん居れば、会社は儲かるか?

ここで大切なことは「優れた社員」という定義です。
どんな社員の事を優れた社員と言うのでしょうか?

ある会社の社長は、「俺の言う事をやってればいい」と言います。
だから、真面目な奴が良いと!
そして、真面目そうな人を採用します。
見るからに真面目そうです。ある程度の仕事もこなせます。
しかし、顧客からのイレギュラーな要望に対しては「臨機応変」に対応する事は出来ませんでした。

その彼を、社長は「あいつは臨機応変に対応する事が出来ないダメな奴」と評価します。そして、「自分で考えて行動出来ない奴だ…」と言い放つ。

そのように言われた彼が「頑張ろう」という気持ちになるでしょうか?もちろん、叱咤激励しているのかも知れませんが、「出来ない奴」と言われた人はモチベーションが下がる一方です。見た目も、中身も、真面目な人です。言われた事はソツなくこなします。でも、自分自身で考えて、最適な結果に結び付けるための判断と行動は苦手な人なのです。

人には、長所もあり、短所もありますし、得手不得手もありますから。

能力を引き出す

会社の中での仕事は、様々な役割りがあって、その役割に合う人材を適材適所配置する事が必要です。スポーツでもポジションがあるように、会社にも各自のポジションが必要です。その為には、この人材の能力と可能性の両面からと周りの人材との連携を考えながら、配置を決めていく必要があります。
また、会社ですと色んな理由で人材が流出するものですから、その流出に対してのリカバリーを考えた人材配置と経験を積ませておく必要があります。

なぜ、この経験を積ませる必要があるのか?

そもそも、人は変化を嫌う生き物です。脳にある「安定性」と言う部分。煙草を止めれない人もそうです。身体に悪いと解っていても止められない。でも、値段が上がったから… 身体に悪いから… 止めようか?と禁煙したりするのが、「可塑性」という部分。

人は変わりたい!という欲求も兼ね備えているんです。

今よりも仕事が出来る人材になりたい…
でも、新しい仕事を憶えるのはちょっと…

大きく変化する事を嫌うのですが、少しずつの変化なら変化したいという性質を持ち合わせているのが、我々人間なんです。その為には、毎日毎日 コツコツと少しずつの変化を頭と身体に染み込ませる必要があるので、会社の中でも「経験」を積ませる必要があるのです。

もちろん、この「経験を積む」には「失敗」が付き物です。
その失敗をガミガミ言う人がいますが、これでは果敢にチャレンジしようと思いませんし、やはり変化しないでおこうと判断して、仕事が上達しないばかりか会社を辞めてしまう事があります。

これだけの人材不足の時代、入社してくれた人材を如何につなぎとめておけるか、どのように人に能力を発揮して貰うのか、企業は今までの固定概念を捨てて、人材育成に取り組む必要があるのではないでしょうか。

継続組織の条件

強いチームにあるもの

どんなスポーツでも勝ち続けることは非常に難しい、学生スポーツであれ、アマチュアであれ、プロスポーツの世界でもそうだと思う。
そんな中でも、常勝軍団と呼ばれ、勝ち続ける「最強なチーム」がある。

そんな「最強チーム」は、他のチームと何が違うのだろう?

会社という組織のコンサルティングを生業にしている私にとっては非常に興味がそそられるわけで、様々なスポーツをチェックし、そのチームのコーチングやチームマネジメントを調べて来た。

そして、今回は「強いチームにある3つのテーマ」をあげて考えてみようと思う。

これは、スポーツという分野と違う、我々の活動領域である「企業・会社・事業・店舗・工場」という領域でも共通項があると思うので、皆さんも、自社に置き換えて考えてみて欲しい。

個のチカラを活かす

どんな組織に属しても「自分の能力」を発揮させることは、そこに参加する上で「最低限やるべき事」であることは、誰もが分かっていることだと思う。しかし、人には「好調」と「不調」というものが誰にでもあるので、以下に自分の「好調」を維持させるのか、そして、さらに好調さのレベルを上げるための努力が必要とされる。

しかし、自分の能力を発揮できない人がいるのも事実。

組織に上手く溶け込めない。他のメンバーとのコミュニケーションが取れない。精神的なストレスが強い。などなど理由は様々あるが、自分の能力を発揮させるのは「個人の問題」と「組織の問題」という2つの側面があることが分かった。
個人の問題とは、自分自身が能力を発揮するに至って「やるべきことを真摯に行う」ことで、それほど問題なく解決できるが、組織の問題となると、話は少し複雑になる。理由は簡単、個人の能力を発揮させるための関係者が多くなればなるほど、一人一人の思惑が関係して「個の能力」を阻害してしまうからだ…

特に、協会やマネジメント(管理者)、フロントなどなど、本来チームが現場で勝ち続けるために必要なバックアップをする人たちが現場の監督やコーチ陣に口出しし過ぎることがある。このような状況下では、「個の能力」が発揮出来ない。個の能力を発揮させるには、個人を尊重して「一人一人に任せた領域」を侵さないことが必要だ。(もちろん、与えられた職務に対して最大限の成果を生むべく責任を全うすることは当然である)

チームワーク力を高める

自分自身の能力を最大限に発揮し自分が活躍することを「自活」といい、自分以外の人の能力を最大限に引き出して活躍させることを「他活」と言います。 たびたび、職場の上司の方が使う言葉に「自分でやった方が早い」というフレーズがありますが(様々な状況でいろいろと理由もあるのでしょうが)常にそのような状態では部下が能力を発揮するどころか、成長すらしない仕組みになっていることに気付いているでしょうか?

上司から見て、部下の仕事の進め方やスピードや細部にわたるまでのきめ細かさなど、上司のあなたが「納得」出来るレベルに無いから、自分がやってしまうのでしょうが、部下を活躍できる人材にすることが上司が評価される一部分でもあります。部下を活躍させるためには、その部下を活かせる周りのスタッフとの連携が必要です。そして、常に起きるイレギュラーに対してチーム全体でリカバリー出来るようにしておくことも必要です。

組織において高いチームワークが求められるのは、常にイレギュラーに対してリカバリー出来るようにしておくことで、痛手を最小限に食い止める事も出来るし、瞬時に、形成逆転(ターンオーバー)できる。その為のメンタルとフィジカルと連携がチームワークです。

組織のチカラ

個人のチカラとチームワークが兼ね備えられているチームは当然組織としてのチカラも強くなります。
この組織のチカラが強くなれば、また、個人のチカラを伸ばせれる環境を用意することが出来るようになります。個人のチカラをチームワークに活用出来ると、またさらにチームワーク力が高まり、結果的に組織のチカラが強くなって行く…といった具合に。非常にプラスのループが形成され始めるのです。

このループ形成が「強い組織」のベースにあるものです。

では、弱いチームとはこの逆のループ形成が為されているわけですね…
ざっくり表すと

このような流れでしょうか…

どこか大企業の不祥事発生にも似ているこの流れ…

決して、大企業だけに起こることではなく中小零細企業にでも常に起こりうることですね。

こんな流れの会社では「次世代に引き継ぐ」ことは出来ないのです。

自らを「磨き続ける組織」でありたいものです。